デュピア大量生産計画&ボトルネック効果対策

本日よりエサ代の節約のため、デュピア大量生産計画を始動することにした。

内容を非常に簡単に言うと、デュピアを数百匹仕入れ、衣装ケースで繁殖させることによりエサ代をタダにしてしまおうということである。

繁殖自体は非常に簡単だが、問題点も存在する。

まずは、どのようなデュピアが優秀な餌なのか? ということである。

⓵元気で栄養価が高い

これは絶対条件である。栄養価が高くなければ餌としての機能を有しないばかりか、与えても意味がない。しかし、これは簡単に解決が可能で栄養価の高いエサを与えればいい。ということである。

②無駄にあがかない

デュピアはあくまで餌であるため、それを与える蜘蛛がけがをしてはならない。これも絶対条件と言えるだろう。これの解決法は少々難しいが、攻撃性の高い個体から餌に使っていくことによって、選択的淘汰を行い品種を改良していくしかないだろう。

しかし、デュピアはもともと比較的大人しい餌であるためあまり心配は必要ないと考えられる。

③程よく多産

餌代をタダにするためには、比較的多くの子供を残してもらう必要がある。しかし、爆産となれば衣装ケースが爆発すること請け合いである。

これについてはどの程度産卵し、どの程度増えるのか不明であるため、断言はできないが、おそらく杞憂で終わるだろう。

以上が、優秀なデュピアの条件である。

しかし、自家繁殖において、これらすべてを灰燼に帰すある致命的な問題が存在する。

それがいわゆるボトルネック効果」というものである。

このボトルネック効果は何なのかというと、わかりやすく言えば自然界や飼育下のにおいて、遺伝的に偏りが生じてしまうことである。

分かりやすく説明すると、例えば私がデュピアを1000匹飼育するとする。それを衣装ケースに入れて繁殖させると、最初のうちは問題ないが数十世代行くと、兄弟での繁殖や、親子での繁殖のみになってしまう。つまりボトルネック効果が起きて、遺伝子に偏りが生じてしまうのである。

ここで問題が生じてくる。遺伝には優性遺伝と劣性遺伝という二つの因子が存在し、染色体は一対の二つの因子によって製作され、それにより発露する形質が決まる。そして、危険な遺伝病や危険な形質は基本的には劣性遺伝(ただし、劣性遺伝だからと言って悪い遺伝子とは限らない)であり、発露せず淘汰されていく。この劣性遺伝は同じ遺伝子を持った者同士、つまり親子や兄弟で交配を行った場合に発露しやすいのである。

つまり、通常劣性遺伝が発露しないのは、同じ遺伝子を継いでいる兄弟や姉妹ではなく、なるべく血の薄い遠縁の同種と交配するのが自然界の通常の形であるからだ。

しかし、私が飼育する例だと最初は他人同士だったかもしれないが、最終的には兄弟姉妹、または親子で交配を行うことになり、劣性遺伝が発露しやすい状況になる。

つまり、⓵番の”元気”という点や、下手をすれば多産ですらなくなる可能性もあるのであるのだ。

そこで必要になるのは新しい血を入れて、血を入れ替えるということだが、そのために毎月デュピアを入れるとなると、購入代金がかかり本末転倒となってしまう。

予想では、ボトルネック効果を発現させない「染色体の数」「個体数」「遺伝来な近さ」etc...をすべて計算したある種の方程式が存在すると考えられる

そこまで気にする必要はないと考えるかもしれないが、実験してみたい気持ちが大きいので、やってみたい。

以上。

ps:ボトルネック効果については以前大学で少し触れた程度であるため、間違っているかもしれない。もしそうであるならば無知な私に教えていただきたい。